朝晩と日中の気温差が激しいですが、
皆様お元気でしょうか。

少し前になりますが、知り合いの野球好きの方から
東京にドジャースの試合を見に行った際の話を聞きました。

驚いたのが、選手の宿泊先で仲間を多数配置して出待ちし、
行く先につきまとって執拗にサインをねだる集団がいるそうです。

サインして貰ったボールやユニフォームは
ネット上で高値で売り、荒稼ぎしているといいます。
節度を守らず悪どい事をする人がいるものですね。
欲しいものでも、こういう集団にお金を払う事は避けたいところです。


こうした話とは真逆の、人の善意にお世話になる事がありました。
先日、出張で東京に出た際、うっかり電車内に
ICカードを落としてしまいました。
money_ic_card


鉄道会社に問い合わせたところ、
忘れ物センターに届いているとの事。
拾って届けて下さった方がいて、無事返ってきました。
本当に有難い事であり、お時間とお手間を取らせてしまい
申し訳ない事でした。

治安の悪化やモラル低下の気配を感じる昨今、
まだ社会に道徳や規範が機能しているのだなあと
有難く尊く思います。

多かれ少なかれ、こうして誰かのお世話になる事を経験して、
今度は自分も別の誰かの為に何かしたいという気持ちが
醸成されるのでしょう。
一方的にお世話になっただけの私が偉そうなんですけども。

日蓮聖人が、人に何かしてあげる事は、
巡り巡って自分の助けになると仰っています。
例えば明かりをつければその相手だけでなく、
自分もその明かりの恩恵にあずかるようなものであると。

ただ相手は選ばなければならないとも記していらっしゃいます。
悪人に施しをすれば、それによって悪事を働く力が
増す事になるので罪を作る助けとなる。
それが自分に報いとして返ってくるという事です。

悪事を働くのも善行をするのも人間ですが、
どうせなら善行をする方が幸せになれる
と思える社会であって欲しいと思います。

お世話をかけた方に良い事があって欲しいと思うとともに、
別の誰かの助けになって、社会に良い還元をしたいものです。

和歌山県新宮市にあるお寺 日蓮宗本廣寺