この二か月でお世話になったお上人が続けて亡くなられました。
それぞれ朗らかで気遣いのお上人と、真面目で優しいお上人で、
どちらもその立ち居振る舞いで僧侶、仏教徒としての在り方を
示されていた方でした。
接する人に自然に気付きを与えて、
信心や仏道に心を向けさせるお上人方は、
まさに法華経に説かれる通りの生き方だったように思われます。

そうした方だったからこそ、喪主のお上人も、
お悔やみに来られた方も涙、涙でありつつ、暖かな空気の中、
大勢の読経とお題目の大音声によって送り出されていました。

お説教でよく言われる事なんですが、私たちはオギャーと泣いて
生まれて来て、周りは笑顔に包まれます。
反対に亡くなっていく時には、自分は笑顔で、周囲には泣いて
別れを惜しんでいただけるような人生を送りたいものです。

檀信徒の皆様を導き、お寺と日蓮宗の維持、発展に尽くされた
お上人様方の増円妙道を心からお祈りいたします。


和歌山県新宮市にあるお寺 日蓮宗本廣寺