一月往ぬる二月逃げると言いますが、危うくブログを上げずに2月に逃げ切られるところでした。


2月どころか遡って1月の事で申し訳ないのですが、1月25日は当地にも結構雪が積もりました。
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私はこれほどの積雪は初めてでしたが、70代くらいの方が仰るには、子供の頃に一度このくらいの積雪があったそうです。老若男女問わずはしゃいでおられたのが印象的な事でした。

ただ雪景色を見てすぐ「キレイ」「スゴイ」より
「誰が処理するんだ…」が先に来て、私も大人になったと思いました。
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人生初の雪かきをしましたが、何歳になっても初めて経験する事があるというのは、ある意味ありがたく楽しいですね。


そして2月3日には節分の星祭、厄除け、八方除け祈祷を行いました。
厄除け、八方除けの方のお札をこれから一年間お堂にお祀りし、平穏無事、開運招福を祈願させて頂きます。

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そして2月13日、涅槃図の絵解き(解説)を聞きたいというご要望をいただき、生涯2度目の涅槃図絵解きを行いました。
涅槃図というのはお釈迦様がお亡くなりになった時の様子を絵にしたものです。

涅槃図


私のつたない説明でも、聞いて下さってる方からの質問がうまくかみ合って、有意義な時間になったように思います。
聞いて下さってた方が阿難尊者(アーナンダ)をご存知で驚いたのですが、漫画「聖☆おにいさん」読者でした。ブッダとイエスが地上で共同生活しているという設定のギャグマンガですが、意外に勉強になる本です。

ところで、初めて絵解きをしたのは10年以上前の事です。
俳句を作るご趣味の会の皆さんがお寺に来て、涅槃図をお題として作品を作ろうという会でした。

ただ説明する私の声が小さかったようで、聴衆のおばあさんが、隣の人に「聞こえますか」とささやき声で尋ねておられました。
・・・。
お分かりかも知れませんが、これは隣の人に私の声が聞こえるかどうかを尋ねていたのではありません。「声小さくて聞こえないですよね?」という同意を求めておられるわけです(笑)

しかもおばあさん的には小声のつもりだったのでしょうが、お耳の遠い方の声というのは得てして大きいわけで
本人は小声で配慮して下さったんでしょうが、音量的には普通に人が話してる感じで私にハッキリ聞こえてしまい、「どうしよ・・・」
とめちゃくちゃヘコんだ、申し訳ないやら情けないやらのトラウマとして、思い出す度に笑ってしまうエピソードです。
今も声小さい!とお叱りの声もあるかも知れません。精進します。

今般、時を経て行われた絵解きではそれなりにご満足いただけたようで、私もトラウマを払拭でき、涅槃図は様々な教えや情報がこもっているなあ、と改めて学ばせていただける有難い機会となりました。

ちなみに薬で治療する事を指す言葉「投薬」の語源は、涅槃図のエピソードにあるとされます。お釈迦様のお母さまが、寿命を永らえる「薬」をお釈迦様に向かって雲の上から「投」げた、という話が投薬という言葉の語源とされるそうです。
といった、日常使われている言葉が仏教由来のものが多い事に、聞いて下さった方は驚かれていました。
毎年2月1日から16日まで涅槃図をかけておりますので、来年以降、機会がありましたら拝観いただければと思います。

2月16日には新宮仏教会の涅槃会があり、翌日17日は和歌山県の日蓮宗寺院出仕による日蓮聖人の御降誕会。

今回は和歌山市にある本久寺様での開催で、数年ぶりにお伺いしました。管内で一番立派な境内なのではないかと思います。全てが最高に素晴らしい造りで、気持ちの良いお寺です。

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↑本久寺様本堂

本堂にお導師様の声、法要の声、ご祈祷の声が響いていました。

コロナも今はやや落ち着きを見せ、こうして檀信徒の皆様もご参加いただける形式で法要が出来るようになりました。有難い事です。


先月来の山門前の道路工事が終了し、通行止めも解除されております。
いつも通りご参拝いただけますのでお知らせいたします。


和歌山県新宮市にあるお寺 日蓮宗本廣寺