今日は新宮木材協同組合様の木霊塔建立供養式に行ってきました。

この地域の山林業や製材業の方々が、木の恵みに感謝し供養を捧げるものです。

令和になって最初の供養式ですが、式自体は今回で60回目。

組合員の皆様の森林への感謝と畏敬の念、業界発展への願いが大事に受け継がれているのですね。

そしてこの供養が、人や動物だけでなく、草木国土に至るまで成仏が可能であると説く法華経の供養によって行われている事が尊く意義深い事だと思います。

毎年立派な供養塔が建てられていますが、今年も大きな杉のすばらしい木霊塔でした。


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ちょっと写真いいのなかったんですよね
行事に集中してたので写真撮ってる余裕がなかったという事で、すいません


ところで塔を建てるというのは仏教的にはとても大きな功徳利益のある事です。

お釈迦様のご遺骨を祀る仏舎利塔に始まり、多宝塔、五重塔、お墓などがありますが、どれも供養や仏教を讃える為のものです。

ちなみに私たちが年忌や塔婆供養で建てるお塔婆(卒塔婆)は五重塔を模したものです。

法華経神力品には

是の中に皆塔を起てて供養すべし 所以は何ん 当に知るべし 是の処は即ち是れ道場なり
(塔を建てて法華経を唱え供養すれば、そこは仏様が教えを説く道場となる)

と書かれております。

塔を建てたその場所は常に仏様がいらっしゃる有難い場所になるんですね。

また、法華経方便品に書かれているのは

童子の戯れに 砂をあつめて仏塔とせる 是の如き諸人等 皆すでに仏道を成じき
(子供が砂遊びで塔を作るだけでも大きな功徳があり、これだけでも成仏の縁となる)

という事ですので、仏様を敬い供養の志を持って塔を建立する功徳というのは大変大きいのです。

日蓮聖人はお塔婆の功徳について

お塔婆に北風が吹けば南の魚類はその風に触れて大海の苦しみを離れ、東風が吹けば西の山の鳥や鹿は畜生道を脱して天界に生まれ変わる。
ましてやお塔婆の功徳を知る人間であれば、その功徳を慶び手に触れ拝する功徳は如何ばかりか。
先祖は太陽や月の光に照らされるが如く仏の功徳に浴し、塔婆供養をした家族一同寿命を永らえ、来世には両親と共に仏様のいらっしゃる霊山浄土に生まれる事は間違いない事だ

と記しておられます。

塔に吹いた風にさえ、触れたもの全てを救う利益がある。

自分の祈る対象が救われるだけでなく、多くの方や生き物にまで功徳が渡るという事です。

自他ともに救われようという大乗仏教の精神の表れですね。


式の最後には餅まきが行われ多くの人でにぎわいます。

餅まきは元は神事だと思うのですが、仏教的な解釈をすれば布施という他者への施しによって功徳を積むという事になります。

また、徳や富を身内だけで完結させないで、分かち合い広げるという事でもあるでしょう。

自分と他の人や自然環境との利益は継ぎ目なく繋がったものです。

自然の恵みに感謝し、地域に貢献し自他共の発展を願う上では、餅まきというのも仏教的に意義深いなと思います。

それをずっと続けてこられた木協の皆様の熱意や善意はすごい。頭が下がります。